さいとうしずえ先生
「うさぎとかめ」の皆さんは、私のことを先生と呼んでくれますが、ただ先に生まれただけのことです。
絵本を楽しむという目的はみないっしょ、みな良きライバル。75才の私より18歳も年長の長島花樹さんの創作意欲は、全員の励みです。
絵本は易しそうで難しい。お話を生み出すために苦呻し、絵を描くよろこびも、試行の迷いを経てやっと製本する頃は、展覧会の搬入日が目前に迫るというのが年中行事になりました。一生に一冊でもいい。良い絵本を残したいという願いは私だけでしょうか。
年令に関係なく、いつまでも絵本作家の卵でありたいものです。